敦賀・若狭 グルメコラム

今季一番の寒さと雪に見舞われた嶺南エリア。凍えそうな景色を眺めながら、高浜町と小浜市の宿で熱々の冬の絶品をいただきます。

特に嶺南エリアで強く降った雪は、一夜にして町を銀世界に変えてしまいました。雪景色を眺めながら、高浜町と小浜市の個性的なお宿でこの時期ならではの冬の味覚を味わいます。

高浜町 海のみえる宿 むらみや

宿 むらみやの昼の外観

ビーチまで徒歩10歩!夏は海水浴客でにぎわう

凍てつく若狭湾を見ながらの絶品「新鮮若狭ふぐランチコース」!

舞鶴若狭自動車道大飯高浜ICを降りて車で約10分。目の前が若狭和田ビーチという海沿いに「海のみえる宿 むらみや」があります。関西・中京方面からの観光客に加え、昨今はヨーロッパからの外国人観光客も多く訪れるのだとか。10部屋ほどの客室があり、夏は海水浴、冬はかにや若狭ふぐなど日本海の幸を求め、一年中宿泊客でにぎわいます。目の前に広がる海が一望できる大浴場やサウナがある、最上階の展望浴場が人気。
宿 むらみやの和室のお部屋

天井が豪華!窓からは若狭和田ビーチが見える和室のお部屋

宿泊せずにランチや夕食をいただくこともできるむらみやさん。板場も務める代表の村宮嘉彦さんにおすすめのお料理を聞いてみました。「この時期一番のおすすめはやはり若狭ふぐですね。内浦湾で養殖をしているので、新鮮なふぐがすぐに手に入ります。「若狭ふぐランチコース」は、いろんな調理法で若狭ふぐを味わうことができますよ。」さっそく、海の見える素敵な和室で「若狭ふぐランチコース」をいただくことにしました。
宿 むらみやのてっさ鍋をメインとした御膳

宿 むらみやの若狭ふぐランチコース

箸あげされたてっさ

透き通る肉厚なふぐのお刺身、てっさ

みるみるうちに美味しそうなお皿が運ばれてきます。付きだしのてっさ(ふぐの皮の湯引き)、てっさ(ふぐのお刺身)、てっちり(ふぐ鍋)、ふぐのから揚げ、雑炊、甘味、香物と、ふぐの代表料理が次々と並びます。まずはてっさからいただきます!「もっと薄く切ればお皿の青が透けて映えるんやけど、このくらいの厚さが食べたときに食感がいい。」と村宮さん。そのとおり、お口に入れると信じられないくらいの弾力で、噛めば噛むほどふぐの旨みが広がります。
宿 むらみやのふぐのから揚げ レモンとししとうを添えて

宿 むらみやのふぐのから揚げ

箸あげされている、宿 むらみやのふぐ鍋

ふぐの旨みが全体に染み渡る…。雑炊まで完食まちがいなし!

から揚げは噛んだ瞬間にほろっと白い身がくずれ、てっさとの食感の違いに驚きます。そして、村宮さんが「個人的にはふぐの一番美味しい食べ方」とおっしゃるてっちりにもお箸を伸ばします。
「刺身だと淡泊な味のふぐが、鍋に入ることによりいい出汁が出てスープが格段に美味しくなります。最後の雑炊までたっぷり楽しんでほしいです。」と村宮さん。お腹がいっぱいなのに、シメの雑炊が美味しすぎて完食してしまいました。
宿 むらみやの盛り付けされた天ぷらとつゆ

ふぐと並ぶ冬の人気者かに!天ぷらでいただきます

「冬の美味しさはふぐだけじゃないんですよ」村宮さんがそう言って持ってきてくださったのは「かにの天ぷら」!やはりかにの人気は絶大で、かにの天ぷらを単品でコースに追加するお客様が多いのだとか。せっかくなので、15cmはあろうかという大きなかにの脚身の天ぷらを幸せな気分で頬張ります。サクッという心地よい食感のあと、かにの旨みが凝縮してやってきます!甘い!
宿前に立つ、宿 むらみやを営む村宮さんご夫婦

海のみえる宿 むらみやを営む村宮さんご夫婦

創業して約90年。若狭ふぐとかにを目当てに毎年リピーターとなって県外から見えるお客様も。「家族経営のちっぽけな宿ですが、小さいながらの良い点もあります。それはお客様との距離が近いところ。『おとうちゃん、おかあちゃん、また来るで~!』と言ってくれるお客様の声を聞くのが一番うれしいです。」若狭和田ビーチを眺めながらお食事ができるというロケーションも素晴らしかったのですが、なによりも家族全員で心を込めてお客様をおもてなしする、その気持ちが伝わってきました。
店名 海のみえる宿 むらみや
住所 福井県大飯郡高浜町和田121-10
電話番号 0770-72-0639
サイトURL https://muramiya.com/

小浜市 若狭ふぐの宿 下亟

若狭ふぐの宿 外から玄関を見たときの中の様子

若狭ふぐの宿 下亟の玄関

旅情あふれる小浜市阿納地区。自家養殖のふぐが自慢のお宿を訪ねます

舞鶴若狭自動車道小浜ICを降り、若狭湾国定公園のほぼ真ん中に位置する小浜市阿納地区に車を走らせます。きれいな海水が自慢の海水浴場や釣り堀、そして多くの民宿・宿が点在するこのエリアは、「風光明媚」という言葉がぴったりのややノスタルジーを感じる場所。この地で創業50年以上となる「若狭ふぐの宿 下亟(しもじょう)」さんにお伺いしました。
宿 下亟の落ち着いた雰囲気の和洋室12畳(本館)

宿 下亟のデザイナーズ和洋室12畳(本館)

宿 下亟の明るい雰囲気の洋室8畳(はなれ)

宿 下亟の洋室8畳(はなれ)

まず、下亟さんは2022年春に客室を、2023年春に全館リニューアルを行ったばかりの宿です。迫力のある太い梁など古き良き日本家屋の趣はそのままに、和モダンの美しい部屋が本館、新館、はなれに合計7部屋。お食事は本館にていただきます。関西や中京からの観光客のお客様が多く、半数がリピーターの方なのだとか。折からの雪が降り積もる中、それでもたくさんの宿泊客の方がこの宿を目指して訪れていました。
本日は、本館にて「若狭ふぐだけ満喫コース」を頂く予定です。
下亟さんが生け簀で育てている養殖ふぐにえさをまいている様子

生け簀の養殖ふぐにえさをやる下亟さん

2代目、下亟由明社長にお話しを伺いました。「うちは若狭湾に生け簀を浮かべ、とらふぐ、真鯛、マハタの養殖を行っています。特に若狭ふぐとして名前が定着してきたとらふぐは、稚魚から約2年、愛情をこめて育てています。また、お米や梅干し用の梅も家族総出で作っています。」と下亟さん。お客様にお出しする料理の素材はできるだけ新鮮なものを、と追及するうちに、自家製にこだわる今のスタイルに。
宿 下亟のふぐ鍋、焼きふぐ、てっさなどのふぐを満喫できるコース

若狭ふぐだけ満喫コース(写真のお料理に+雑炊・デザート付き)

宿 下亟が提供する、七輪で焼きながらいただく焼きふぐ

コースの中でも一番人気の「焼きふぐ」。七輪で炭火焼にします

「若狭ふぐだけ満喫コース」はその名の通り若狭ふぐだけの厳選コース。てっさ、てっちり、ふぐ湯引き皮、焼きふぐ、ふぐから揚げ、雑炊、デザートの6品になります。その中でお客様から「絶品!」の声をいただくのが「焼きふぐ」。ふぐのお腹の一番膨らんだところ、女性のげんこつほどの大きさの身がふたつ、お皿に乗って運ばれてきました。よく見るとまだピクピク動いている身が!「てっさは1・2日熟成させた方が美味しいのですが、焼きふぐは新鮮なものの方が旨みが増します。雪の降る中、生け簀から取ってきたばかりのふぐなので、ぜひ七輪で焼いてみてください。」言われた通り炭火で焼き、一口頬張るとまずはふわっふわの柔らかな食感にびっくり!すぐに凝縮された旨みとほのかな甘さ、そして表面の香ばしさも広がり、美味しい!「毎年食べたい」とこの焼きふぐを食べるために訪れるリピーターが多いことも納得です。
宿 下亟のご主人下亟さんが笑顔で立っている様子

宿 下亟を営む下亟さん

「この場所で生まれ育ち、小学生の時から生け簀のふぐのえさやりをしていました。うちのふぐを食べるために毎年、そして代が変わっても通い続けていただいているお客様も多いです。養殖、米づくりや梅づくり、もちろん接客に調理など、毎日やることはたくさんあって大変だと思うときもありますが、本当にやりがいのある仕事だと思っています。」と下亟さん。唯一無二の美味しさを求め、今年の冬も多くのお客様がいらっしゃっています。
若狭の海の幸がいちばん美味しい旬を迎える厳冬。厳しい寒さや雪などの困難はありますが、それでも食べたい、通いたい宿を2軒訪ねました。外は凍える寒さだからこそ宿のおもてなしの温かさが身に染みますね。高浜と小浜には大切な人と出かけたい、とっておきの宿がありました。
店名 若狭ふぐの宿 下亟
住所 福井県小浜市阿納10-15
電話番号 0770-54-3313
サイトURL https://www.fugu-shimojo.com/index.html