敦賀・若狭 グルメコラム

おぼろ昆布ととろろ昆布の違いは?福井県(敦賀・若狭)で買えるお店4選

器にのった昆布
さまざまな種類がある昆布の中でも、おぼろ昆布ととろろ昆布は似ていて区別がつかないと迷う人もいるかもしれません。この記事では、おぼろ昆布とは何か、とろろ昆布との違いや福井県嶺南地区(敦賀・若狭)の昆布の名産品を紹介します。あわせて敦賀・若狭でおぼろ昆布が購入できるお店を紹介しますので、おいしい昆布を探す際の参考にしてください。

おぼろ昆布とは

おぼろ昆布ととろろ昆布
おぼろ昆布とは、厳選した1枚の昆布を薄く削り取ったものです。削るには熟練した職人技が必要で、口溶けが良く、しっかりとした香りと旨みが特徴です。おぼろ昆布の特徴と似たものであるとろろ昆布との違いやおすすめの食べ方を紹介します。

職人が手作業で削り出す薄く繊細な昆布

おぼろ昆布とは、乾燥させた昆布を酢に漬けてやわらかくし、専門の職人が手作業で薄く削り出したものです。削り出した1枚は薄さ0.01mmで、向こうが透けて見えるほど。ここまでの薄さに仕上げるには熟練した技術が必要なうえ、表面がなるべく平らな高品質の昆布を厳選して削り出すため、他の昆布商品よりも価格が高めです。
おぼろ昆布は薄く口溶けは良いものの、しっかりとした質感があり、香りや旨みも強いのが特徴です。福井県敦賀市が発祥の地とされ、現在流通するおぼろ昆布の80%が生産されています。

食べ方のバリエーションが豊富

香り・旨みともに強いおぼろ昆布はさまざまな料理と相性抜群で、食べ方が豊富です。麺類にトッピングすれば、出汁を吸ってボリュームアップします。何か物足りないなと感じたら、おぼろ昆布をプラスしてみるのも良いでしょう。
  • 汁物に入れて食べる
  • おにぎりに海苔代わりに巻く
  • 冷ややっこの薬味
  • うどんやそばのトッピング
  • 和え物や酢の物

とろろ昆布との違い

おぼろ昆布と似たものにとろろ昆布があり、その違いは削り方です。とろろ昆布は、何枚もの昆布を束ねてプレスした塊を機械の削り器で薄く削ったもの。削った後は、いくつもの糸状のものをふんわりと折り重ねます。ふわふわとしたやわらかい食感でパラパラとちぎれ、汁物に入れると溶けるように馴染むのが特徴です。
とろろ昆布がスーパーなどに多く出回っているのは、機械技術が発達し、一度にたくさん削れるようになったためです。さらに、おぼろ昆布に使用できない昆布で作られているので、おぼろ昆布よりも安価で販売されています。

嶺南(敦賀・若狭)で買える昆布の名産品

皿に盛られた昆布巻き
福井県嶺南地区(敦賀・若狭)には、おぼろ昆布をはじめいくつかの昆布の名産品があります。
敦賀市は、江戸時代から明治にかけて北海道と大阪を結んで特産物を運んでいた北前船の寄港地で、羅臼や利尻などで採れた一級品の昆布が集まっていた地域です。今もなお、昆布問屋や昆布を扱うお土産屋などがたくさんあります。
主な名産品は以下の通りです。
おぼろ昆布 高品質な1枚昆布を職人の手作業で丁寧に削り出した食材
昆布巻き ニシンを昆布で巻き、甘辛く煮たもの。棒巻きとも呼ばれる。完成した昆布巻きだけではなく、昆布巻き用の天然の昆布を取り扱うお店も多い。
塩ふき昆布 一口サイズにカットした昆布に醤油・酢で味を付け、砂糖と塩をふりかけ乾燥させたもの。ご飯やおにぎり・お茶漬けなどにぴったり。ふんわりとした甘さがポイント。

敦賀・若狭でおぼろ昆布が買えるお店4選

福井県嶺南地区(敦賀・若狭)では、高級食材であるおぼろ昆布を購入できるお店がいくつかあります。ここだけの貴重なおぼろ昆布をぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。

昆布の専門店|こんぶの北村

こんぶの北村 正面

こんぶの北村 正面

引用元: こんぶの北村

昆布のみの商品を取り扱っている、こんぶの北村。厳選した昆布を、受け継がれた技と技術で加工しています。どれも育まれた芳醇な味と香りに心を込めた、こだわりの逸品ばかり。おぼろ昆布はもちろん、味付け昆布や、高級白とろろ昆布、塩ふき昆布、佃煮までさまざまな昆布商品が揃うのはここだけです。ギフトセットやネット販売も受けつけているため、贈答品にも重宝します。
住所 〒914-0061 敦賀市蓬莱町13-2
電話番号 0770-22-0865
営業時間 8:30~19:00
定休日 第1・第3日曜日
※詳細は事前にご確認ください。
参考サイト
こんぶの北村
https://www.konbu-kitamura.com/

創業100年の老舗お土産処|増井弘海堂

増井弘海堂の太白おぼろ昆布

増井弘海堂の太白おぼろ昆布

引用元: 増井弘海堂

創業100年を迎えた老舗お土産処の増井弘海堂。伝統的な技術を引継ぎ、こだわり抜いた昆布はどれも一級品です。人気のおぼろ昆布は、道南産真昆布の旨みをそのまま、手がき包丁で1枚ずつ丁寧に削ったもので、太白おぼろとむっこみおぼろの2種から選べます。天然の昆布も品ぞろえ豊富で、細切り塩ふき昆布なども販売しています。
おぼろ昆布やとろろ昆布、味付け昆布といった昆布のギフトセットも豊富なので、お土産はもちろん食べ比べてみたい人におすすめです。昆布の他には木の型でかたどった豆らくがんも販売しています。
住所 〒914-0063 福井県敦賀市神楽町1丁目1-12
電話番号 0770-22-1051
営業時間 9:00 〜18:00
定休日 火曜日・年末年始
※詳細は事前にご確認ください。
参考サイト 増井弘海堂

明治から伝わる伝統の味と技術|奥井海生堂

奥井海生堂の店構え

奥井海生堂の店構え

引用元: 奥井海生堂

明治から続く奥井海生堂は創業150年以上。大本山永平寺、大本山總持寺御用達昆布司として、のれんの味を守り続けています。おすすめは、厚生労働省認定の卓越した技術者「現代の名工」が削るおぼろ昆布です。贈答品としても喜ばれる箱入りサイズも購入できます。
くせがなく透明で上品なだしがひける蔵囲利尻昆布、ご飯やおつまみにもなるわさび昆布も人気の商品です。また、引き出物にもぴったりな結び昆布も販売しています。
サイトにはおすすめの昆布レシピを掲載しているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
住所 〒914-0063 福井県敦賀市神楽町1-4-10
電話番号 0770-22-0493
営業時間 平日 9:00~18:00 
日曜日・祝日 9:00~17:00
定休日 火曜日、年末年始
※詳細は事前にご確認ください。
参考サイト 奥井海生堂

敦賀のお土産はここで揃う|おみやげ処 敦賀かわと

おみやげ処 敦賀かわと入り口

おみやげ処 敦賀かわと入り口

引用元: おみやげ処 敦賀かわと

敦賀駅前にある最初の特産品お土産店で、1936年(昭和11年)創業、敦賀銘菓「豆らくがん」の製造元として敦賀駅前に出店しました。第二次世界大戦後は、駅前の立地を活かしておみやげ処としてスタート。福井各地の銘菓から、おぼろ昆布や地酒までを販売しています。
ほかほかご飯やおにぎりの具としても人気の味付け昆布もおすすめです。また、奥井海生堂のおぼろ昆布も取り扱っています。
住所 〒914-0054 福井県敦賀市白銀町4-5
電話番号 0770-22-4102
営業時間 季節により変動
定休日 不定休
※詳細は事前にご確認ください。
参考サイト
おみやげ処 敦賀かわと

嶺南地区名産のおぼろ昆布を堪能しよう

お皿に盛ったおぼろ昆布
おぼろ昆布は、高品質の昆布を熟練した職人が特殊な包丁で削る敦賀発祥の食材です。繊細な口どけにしっかりとした味わいと香りの良さが食欲をそそり、ご飯のお供や汁物、麺類にも大活躍します。嶺南地域ではおぼろ昆布を販売している店がたくさん。ギフトセットも取り扱っているので、お土産や食べ比べに活用してみてはいかがでしょうか。

全国初の日本遺産「プレミアム」に選定!さまざまな文化も堪能して

2024年7月、鯖街道を中心とする小浜市と若狭町の日本遺産「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群~御食国(みけつくに)若狭と鯖街道~」が、文化庁に「特別重点支援地域(日本遺産プレミアム)」に全国で初めて選定されました。
海の幸・山の幸に恵まれる若狭は、古代から朝廷の食文化を支えてきた御食国(みけつくに)。1500年以上、若狭から京都まで海産物を運んできた道は「鯖街道」と呼ばれるようになり、さまざまな文化が往来した歴史があります。若狭と京都を結ぶ鯖街道沿いには熊川宿や社寺、建物、祭りなどの文化財もあるので、ぜひゆっくり敦賀・若狭を訪れてみてください。
※掲載されている情報は2024年11月時点のものです。掲載情報は予告なく変更になる場合があります。